各部署紹介
訪問看護
隠岐島前病院のある西ノ島町は人口3000人程度の小さな島であり、入院施設のある当院と1つの診療所で住民へ医療を提供しています。医療スタッフの人数も限られているため、独立した訪問看護ステーションではなく、隠岐島前病院から訪問看護を提供しています。訪問看護師は午前中は外来で勤務して、午後から訪問看護に出掛けるため基本的に月〜金曜日の午後、患者様のご家庭に伺い看護ケアを提供しています。もちろん、緊急の対応やその他の時間帯(土日・休日・夜間など)も訪問看護に伺うことは可能です。私たちが患者様のご家庭で看護ケアを提供することで、患者様の自立への援助を促し、療養生活を支援しています。
訪問看護を利用している患者様は10名程度おられ、週1回の利用や病状によっては、毎日利用されている患者様もおられます。サービスの内容としては、病状の観察、清拭、入浴介助、食事や排泄などの介助・指導、ターミナルケア、床ずれの予防・処置、リハビリ、医師の指示による医療処置、ご家族等への介護方法の指導などを行っています。
月2回開催しているサービス調整会議(医師・訪問看護師・病棟看護師・リハビリスタッフ・薬剤師・診療所看護師・地域包括支援センター職員・ケアマネージャー・ヘルパー・施設職員などが参加)で在宅での様子について様々な立場から情報を出し合い、より良い在宅生活が送れるよう検討しています。私たちにとっても入院中や外来受診時の状態とあわせて、より患者様を把握できるため、きめ細やかな看護が出来るという利点があります。また、この島に唯一の病院ということもあり、普段から患者様と顔見知りである為、患者様には安心感があるようです。訪問看護に伺うと、「あー、あんたが来てくれたかねぇ」と患者様やご家族の方から笑顔が見られます。
入院と在宅看護の違いとして、在宅生活でトラブルが発生しても相談できる人が近くにいないということがあげられますが、訪問看護師がいつでも対応できる体制をとっています。また、当院では主治医と訪問看護師が一緒に仕事をしている為、直通で主治医と連絡がとれ、医師の往診が必要と判断されれば、すぐにかけつけることができます。
これからも患者様やご家族様の在宅で過ごしたいという気持ちに応えるべく、スタッフ一同協力して参ります。